次なる闇の中へ

一人暮らしをスタートさせて、生活できるだけの収入を
得られるようになった。

でも僕の物語は、ここで終わるわけにはいかない。
さらに大きな闇が、僕を待ち受けていた。

想像してみて欲しい。
「自分にしかできない人生を送るんだ!」
「それで食べていくんだ!」
という、それだけの目標のために生きてきた人間。
彼がその目標を達成したら、どうなるかを。

そう、やる気を失うんだ。
それと同時に、これまで無理に目を背けていた
心の問題がいろいろと表に出始めた。

第一章 無気力
最初に起きたのは、無気力だ。
やるべきだ。やった方がいい。
それなのにやる気が出ない、というやつだ。

これは誰にだってよくあること。
しかし僕の場合当時、そばに人はいない。
一日の「やらなければいけないこと」も
ほんの少ししかない。
すると、どん底にまで落ちていってしまうのだ。

「無気力」において最悪の一場面。
2005年2月のある日の日常を紹介する。

隙間風の吹き込む、六畳一間の安アパート。
コタツに足を入れ、横になっている。
それでもとても寒い。
寒さに凍えている。

ところが体が動かない。
本当はコタツから出てエアコンをつけたいと思っているのに
コタツの中途半端な暖かさと無気力から金縛りにあったように
体が動かない。

そのうち、体のあちこちが痛み始める。
ずっと横になっていたからだ。
しかし、それでも体に力が入らない。
まるで首の後ろや背中からエネルギーが垂れ流しになっている
みたいだ。

やがてついに苦痛がやる気の無さを上回り、起き上がる。
コタツにあぐらをかいて座る。
寒さは残るが、体の痛みは楽になる。
するとまた、動けなくなる。
足をコタツから出すときの寒さを恐れ、立ち上がれない。
そして今度はお腹がすいてくる。
みぞおちの奥、胃のあたりを締め付けるような痛みが走る。

やがて苦痛が無気力と寒さを上回り、立ち上がる。
そしてエアコンをつける。

こんなドラマが毎日、あらゆる場面で続いた。

第二章 孤独
その次に出てきたのが、孤独感だ。
このまま一生、一人で生きていくのだろうか?
そんな恐れだ。

僕は2005年2月から、近所のサッカーチームに入ってみた。
新しい人間関係を作るため。
そしてこれまでのサッカーの未練を晴らすため。
しかしたった3ヶ月しか続けられなかった。

誰にも会うことのない、一人暮らし。
近所を散歩する。
スーパー、コンビニで弁当を買う。
テレビゲームをする。
ホームページの文章を更新する。
新しいアイデアを考える。
高岡英夫さんの本から学んだ「ゆる体操」。
それを自分なりにアレンジしたトレーニングをする。
それだけで一日が終わる。
「当たり前のお店での応対」以外の会話は、僕の毎日には
全くない。

そんな状態が続いた。
絶望的な孤独感をその当時は感じていた。

第三章 前へ進めない
もちろん、苦しみの中でただじっとしてなんかいられない。
僕はそういう人間だ。
「どうすれば、人とのつながりを手に入れることができるだろう」
そう考えての努力がここから始まるだけだ。
真っ暗な闇の中をもがき続けるのには慣れている。
しかし今回は、新たな壁が僕の前に立ちはだかった。
それが、さっき言った「無気力」だ。

「人とのつながりを作る」ことについて。
僕は誰もいない部屋で考え続けた。
いくつかの可能性を見出し、いろいろトライしてみたものの
やる気が出ないため、ほとんど長続きしなかった。

第四章 統合失調症
僕は2008年の夏に統合失調症として治療を始める。
当時住んでいた東京のアパートを離れて、再び親との
生活に戻った。

その後自殺企図や入院を経験した。
親の都合で引っ越しもした。
就職もできた。

また大きなライフイベントがあったら、このページに追記します。

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